渡辺明王将に永瀬拓矢王座が挑戦する第70期王将戦七番勝負の第5局が3月1、2日（月、火）に佐賀県上峰町の「大幸園」で行われ、永瀬王座が110手で渡辺王将を破り、七番勝負の成績を2勝3敗としました。
※日本将棋連盟WEBページより引用
棋譜解析結果
開始日時：2021/03/01 09:00
終了日時：2021/03/02 17:50
棋戦：第70期王将戦七番勝負第５局
戦型：角換わりその他
持ち時間：各８時間
消費時間：110▲476△422
場所：佐賀県上峰町「大幸園」
先手：渡辺明王将
後手：永瀬拓矢王座
角換わりからお互い居玉のまま戦闘開始序盤は互角ではあるが若干先手が指しやす状況で進行。1日目の終了数手前で後手が若干良くなった。封じ手は後手が封じたがかなり判りやすい局面であり、先手もじっくり研究できたもの想定されます。しかしながら封じ手以降は先手の指してがあまり良くなく形勢は後手に傾いた。その後お互いにほぼ最善手を選ぶもがじりじりと差が広がり先手投了となった。
局面図
57手目▲４五歩
図は封じ手の56手目△３三同銀を指した局面。この手はほぼ必然でありこの時点のソフト評価値は後手+197で形勢互角ながらも若干後手に傾いた局面。ここでソフト推奨の指し手は▲３五歩(36)△１四香(11)▲１五歩打△同香(14)▲１六歩打△２四銀(33)▲１五歩(16)△１八歩成(17)▲同香(19)△１七歩打▲５五桂打
本譜は57手目▲４五歩。一晩考えた手ではあったが、ソフト評価値は後手+500となり後手有利となった。
79手目▲３五桂
後手有利のままお互いに大きなミスなく進み78手目△５五桂と指した局面。ソフトの評価値は後手+358で後手有利。ここでのソフトの推奨手は▲７九玉(68)△４七成香(37)▲６八金(58)△４六馬(28)▲７六飛(75)△５七馬(46)▲６六銀打△４六馬(57)▲５七歩打△１四飛(84)。
本譜は79手目▲３五桂と指したがソフト評価値は後手+998で後手優勢となった。
93手目▲１九歩
図は92手目△１八飛成の局面。ソフト評価値は後手+1,170で後手優勢。ソフト推奨手は▲３八歩打△同成桂(47)▲４二銀成(43)△同銀(33)▲５八金打△３六馬(46)▲７九金(78)△８三歩打▲３九歩打△６四銀打。
本譜は93手目▲１九歩と強引に龍のききをそらしにいったが、ソフト評価値は後手+1,536で後手勝勢となった。
その後も龍を追う順で若干差が広がった。110手目△８五金打（先頭図）の局面で先手が投了。評価値は後手+3,987で先手必勝形だが、まだまだ難しい局面での早い投了となった。投了図でのソフト推奨手は▲７四飛(76)△７三歩打▲４二銀(43)△同銀(33)▲８四角(66)△６八銀成(59)▲同金(78)△同馬(69)▲７九銀打△８四金(85)▲６八銀(79)△７四金(84)▲５九金打△３八龍(49)▲４四角打
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