第33期竜王戦七番勝負第4局、豊島将之竜王VS羽生善治九段の対局が11月26、27日(木、金)に行われ、豊島竜王が113手で羽生九段に勝ち、七番勝負の対戦成績を3勝1敗としました。
※日本将棋連盟WEBページより引用
棋譜解析結果
開始日時:2020/11/26 09:00
終了日時:2020/11/27 18:22
棋戦:第33期竜王戦七番勝負 第4局
戦型:横歩取り△3三角型
持ち時間:各8時間
消費時間:113▲455△467
場所:鹿児島・指宿白水館
先手:豊島将之竜王
後手:羽生善治九段
前局とはうって変わって評価値的には一方的な戦い。一度も数値は後手側には傾かなかった。横歩取り3三角型から封じ手から互角ながらも数値は先手に傾いたまま封じ手。2日目もしばらく互角で進むが一度先手有利になった以降は徐々に先手がリードを広げていき最後は後手もあまり粘らずあっさりと勝負がついた。
局面図
68手目 △4六歩
67手目▲1七飛の局面。△1五歩打に対して飛車を一つ引いたところ。この時点での評価値は先手+130で形勢互角。ここまでは、数字は若干先手側であるがずっと互角の局面が続いている。ここでのソフト読み筋は△7四角打▲5六銀(47)△同角(74)▲同歩(57)△3八銀打。本譜は68手目△4六歩。この手で評価値は先手+401。本局で初めて形勢が傾き先手有利に。この手以降は終局まで互角に戻ることなかった。
92手目 △2六飛打
91手目▲9二香の局面。△1八角成に対して挟撃体勢を作りに行った。ここまで着々と先手がリードを広げこの局面での評価値は先手+1205ですでに先手優勢。ソフト読み筋は△2八馬(18)▲4五銀(46)△同金(54)▲9一香成(92)△7四歩(73)と馬を受けに効かす順。本譜は92手目△2六飛打と工夫したが評価値は先手+1526で先手勝勢となりさらに差が広がった。
102手目 △5七桂成
101手目▲7七桂の局面。角道を止める△6五香打に対して手順に桂馬を跳ねてあてたところ。評価値はすでに先手+2092で先手勝勢。ソフト読み筋は△8三歩打▲6五桂(77)△2八馬(18)▲7二桂成(84)△同金(61)▲4五香(48)△6二桂打に対して本譜は102手目△5七桂成。評価値は先手+2647となり先手勝勢で差がさらに拡大した。
これ以降後手は粘る順を選ばずあっさりと指した印象。先頭の図面は113手目▲9三角でこの手で後手投了となった。投了の局面では評価値は先手+6453でソフト読み筋はとなっている以下。△2九馬(18)▲3八歩打△4四飛打▲4六桂打△3五桂打▲3六玉(47)△4五金(54)▲2五玉(36)△8四飛(44)▲同角成(93)△7一玉(81)▲2四玉(25)△2八馬(29)▲3二飛打△8二歩打▲9三馬(84)△5二銀(51)▲9二飛打△2三歩打▲同玉(24)△6二玉(71)▲8二飛成(92)△2二歩打▲同玉(23)△4六金(45)▲8三銀打△8一歩打▲7二銀成(83)△同金(61)▲7一銀打。
羽生ファン(自分も)にとっては悲しい一局。がんばって欲しい。
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