第79期名人戦七番勝負第2局

将棋

 渡辺明名人に斎藤慎太郎八段が挑戦する第79期名人戦七番勝負第2局が、4月27・28日(火・水)に、福岡県飯塚市の「麻生大浦荘」にて行われ、渡辺名人が91手で斎藤八段に勝ち、1勝1敗のタイとしました。
※日本将棋連盟WEBページより引用

棋譜解析結果

開始日時:2021/04/27 9:00:00
終了日時:2021/04/28 17:27:00
棋戦:名人戦
場所:福岡県飯塚市「麻生大浦荘」
持ち時間:9時間
消費時間:91▲432△474
先手:渡辺 明 名人
後手:斎藤慎太郎 八段
戦型:相掛かり

 相掛り。序盤早々から形勢互角ながらも評価値で100点程度先手が指しやそう。途中何回か完全に互角の局面もあったが、ほぼ先手有利の局面が続いた。終盤、先手優勢~勝勢になってからなかなか差を広げられず、第一局を思い出させる展開となったが、今回は玉形が薄く逆転の目はなく、短手数で決着した。

局面図

26手目△7四飛

 図は相掛の駒組の段階。25手目▲7六歩と角道を開いた局面。ソフト評価値は0で完全に形勢互角。ソフト読み筋は△8六歩打▲2二角成(88)△同銀(31)▲6六角打△8七歩成(86)▲8四角(66)△7八と(87)▲同銀(79)△4四角打▲3五歩(36)△9九角成(44)▲6六角(84)△同馬(99)▲同歩(67)△8二香打▲3四歩(35)△8七歩打▲8三歩打△同銀(72)▲8七銀(78)△7二銀(83)▲7八銀(87)。△8六歩を受けずに攻め合うのですね。ソフトは過激です。
 本譜は26手目△7四飛と縦歩を狙う手。この手もある手と思いますが、ここでのソフト評価値は先手+100形勢互角ながらも少し先手が指しやすいと思ってるようです。本局ではこれ以降、ほとんど先手が良いまま終局にいたりました。

52手目△2四飛

 51手目▲6五飛の局面は。この手は封じ手で△1七飛と馬で3五の飛車に当てらた局面だった。この手はソフトの推奨手であり、本局面でのソフト評価値は先手+233形勢互角ではあるが先手やや有利のままである。ソフトの読み筋は△3五歩打▲同歩(36)△2四飛(74)▲9四歩(95)△2八馬(17)▲3九香打△3六香打▲9三歩成(94)△同桂(81)▲7四歩打△同飛(24)▲9五飛(65)△8五桂(93)▲9二飛成(95)△2五桂(33)▲同桂(37)△3七歩打▲6六桂打△7七飛成(74)▲同桂(89)△同桂成(85)▲同金(78)△8三銀打▲3七銀(38)△同香成(36)▲8二龍(92)△7一銀打。
 本譜は52手目△2四飛と△3五歩打▲同歩(36)をいれずに飛車を2筋に回した。この手でソフト評価値は先手+538先手有利となり本局で初めて形勢が動いた。封じ手はある程度予想できたので、ソフトで研究してたら絶対△3五歩指してたと思われ、夜もソフト使えない状態に隔離するのも大変だよなと思ったりした。

64手目△8四同歩

 ▲7三歩△同銀に63手目▲8五銀と7六の銀で桂馬を払ったところ。ここは、単純に▲7三同馬になったようで、ソフト評価値が先手+850先手優勢から先手+398先手有利に戻った局面。ここでのソフトの読み筋は△6四銀(73)▲6六飛(65)△8五歩(84)▲9六飛(66)△5二玉(62)▲9二飛成(96)△4一玉(52)▲8二馬(91)△5一銀打。
 本譜は64手目△8四同歩と進み。ソフト評価値は先手1,290と再び先手優勢となり差が開いた。

68手目△6四歩

 67手目▲8五飛と歩を払った局面。ソフト評価値は先手1,254先手優勢。ソフト読み筋は△6四角打▲6五桂打△6二玉(73)▲7三歩打△7一金(61)▲7二銀打△5二玉(62)▲7一銀(72)△4一玉(52)▲6二銀成(71)△3一金(32)。
 本譜は68手目△6四歩と▲6五桂打を防いだが、ソフト評価値は先手+1,776先手勝勢となった。

 その後は先手もなかなか決めきれずソフト評価値は先手優勢のままで変動したがそのまま逆転を許さず91手目▲6二飛(先頭図)で後手投了となった。投了図以下は、△5二銀打▲4三金打△5一玉(42)▲5三銀成(44)△同銀(52)▲3二飛成(62)△6九銀打▲同玉(58)△6八香打▲同金(78)△4二飛打▲同金(43)△6二玉(51)▲6三飛打△7一玉(62)▲7三飛成(63)△7二角(61)▲6三桂(55)△6一玉(71)▲5一金打で即詰み。

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