第46期棋王戦五番勝負第2局

渡辺明棋王に糸谷哲郎八段が挑戦する第46期棋王戦五番勝負の第2局が2月20日（土）に石川県金沢市の「北國新聞会館」で行われ、渡辺棋王が90手で糸谷八段を破り、五番勝負の成績を1勝1敗としました。
※日本将棋連盟WEBページより引用

棋譜解析結果

開始日時：2021/02/20 09:00
終了日時：2021/02/20 17:06
棋戦：第４６期棋王戦五番勝負　第２局
戦型：角換わりその他
持ち時間：各４時間
消費時間：90▲206△182
場所：石川・北國新聞会館
先手：糸谷哲郎八段
後手：渡辺明棋王

　角換わりから後手の早繰り銀。先手が１筋を伸ばすのを後手から逆襲してリード。そのまま後手がリードを広げて行きそのまま押し切った。

局面図

45手目▲２七銀

　44手目△１七歩打の局面。後手が早繰り銀から銀交換に成功し、先手が伸ばした端から逆襲し歩を垂らした局面。ここまでは若干の動きはあるものの互角で推移しこの局面でのソフト評価値は後手+233でほぼ互角。ソフトの読み筋は▲７四歩打△７二歩打▲１七香(19)△１八角打▲２六飛(29)△６九銀打▲２八飛(26)△７八銀(69)▲１八飛(28)△８七飛成(82)▲９八角打△８八龍(87)▲１三歩成(14)△２七金打▲２三と。
　本譜は45手目▲２七銀と意表の一手。ソフト評価値は後手+598で後手有利となった。

55手目▲２六飛

　54手目△１八成香と飛車をいじめた局面。ここでのソフト評価値は後手+734で後手有利のまま。ソフトの読み筋は▲７九飛(29)△７一香打▲２四歩(25)△同歩(23)▲７六歩打△２八成香(18)▲３五歩(36)△同歩(34)▲１二角打△３一玉(42)。
　本譜は飛車を横に逃げずに55手目▲２六飛と縦に逃げた、この手で評価値は後手+822で後手優勢とやや差が広がった。

65手目▲１二角

　64手目△１六金の局面。ソフト評価値は後手+1,135と後手有利のままだが差はさらに広がっている。ソフトの読み筋は▲２五桂(37)△２七金(16)▲３三桂成(25)△同桂(21)▲２七銀(38)△２八成香(18)▲３八銀(27)△４五桂(33)。
　本譜は65手目▲１二角と角をつかって攻めた。ソフト評価値は後手+１,655と後手勝勢となった。

75手目▲７四桂

　74手目△１九同飛成の局面。▽１八飛、▲１九歩に対して歩を取った局面。このあたりで後手もリードを意識したらしく、ソフトの評価値も後手+2,581で後手勝勢でかなり差が広がってきている。ソフト読み筋は▲４五桂打△同歩(44)▲同桂(37)△６九銀打▲６八玉(58)△７六桂打▲７七玉(68)△８八桂成(76)▲３二馬(21)△同玉(42)。
　本譜は75手目▲７四桂と飛車取りに桂を打ったがこの手で評価値は後手+3,866と後手必勝となった。

　その後も後手が確実にリードを広げて行き。90手目△７八飛成（先頭図）を見て先手投了となった。投了図以下は[-Mate:10] ▲６八金打△同龍(78)▲５八銀(47)△３八金打▲４七玉(48)△５八銀(49)▲５六玉(47)△６七龍(68)▲５五玉(56)△５四金打。