第70期王将戦七番勝負第2局

将棋

渡辺明王将に永瀬拓矢王座が挑戦する第70期王将戦七番勝負の第2局が1月23、24日(土、日)に大阪府高槻市の「山水館」で行われ、渡辺王将が120手で永瀬王座を破り、七番勝負の成績を2勝0敗としました。
※日本将棋連盟WEBページより引用

棋譜解析結果

開始日時:2021/01/23 09:00
終了日時:2021/01/24 18:40
棋戦:第70期王将戦七番勝負 第2局
戦型:相掛かり
持ち時間:各8時間
消費時間:120▲479△452
場所:高槻市・山水館
先手:永瀬拓矢王座
後手:渡辺明王将

相がかりから早い進行だったが封じ手の局面では互角。2日目になって先手が先行するも、逆転に次ぐ逆転の第乱戦。評価値だけ見て逆転と言うと棋士の先生には怒られますが、評価値上では必勝形からの逆転が数回発生するというタイトル戦ではまれな戦い。最後は後手の渡辺明王将の勝利となりました。

局面図

75手目 ▲6三と

 2日目に入ってまずは先手渡辺王将が先行します。図は後手が74手目△2五桂と跳ねて攻撃に活用しながら自玉を広くしたところ。この時点では評価値は先手+786先手有利の局面。ここでソフトの読み筋は▲5六角(78)△1九龍(29)▲8三角成(56)△4二玉(52)▲6一馬(83)。
 本譜は75手目▲6三と指し評価値は先手+152となり形勢互角となった。

84手目 △2四龍

 その後局面は後手に傾く。図は先手が83手目▲2九歩と龍取りとしたところ。この時点では評価値は後手+698後手有利になっている。ここでソフトの読み筋は△4八成桂(37)▲同金(49)△6八桂成(76)▲同玉(59)△4八龍(28)と攻める手順。
 本譜は84手目△2四龍と龍を逃げたがこれにより評価値は先手+444先手有利となり形勢が再び逆転した。

104手目 △4一角

 その後は再び局面は後手に傾き、図は103手目▲6一銀と後手玉に詰めろをかけたところ。この時点での評価値は後手+1,847後手勝勢になっておりソフト読み筋は△5二桂打▲7三歩成(74)△5一玉(62)▲8八金打△9九飛成(89)▲8九金打△9六龍(99)
 本譜は104手目△4一角打ったが先手玉の詰みがなくなり、評価値は先手+1,898で逆に先手勝勢となりこの時点で大逆転となった。

109手目 ▲7三成桂

 最終盤。108手目△6三玉と王手をかわしたところ。評価値は先手+2,112先手勝勢。ソフト読み筋は▲7三歩成(74)△6四玉(63)▲4三角成(65)で後手玉に必至をかける順。その局面で先手玉は詰まず先手勝という検討。
 本譜は109手目▲7三成桂と指し、評価値は後手+5,257となり後手必勝となった。またまた大逆転。

 その後は後手が確実に指し、最初の図面が120手△5五銀で先手が投了。投了図以下は▲4五玉(56)△4四歩打▲同馬(43)△同龍(24)まで。

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