第33期竜王戦七番勝負第5局

将棋

豊島将之竜王に、羽生善治九段が挑戦する第33期竜王戦七番勝負第5局が、12月5・6日(土・日)に、神奈川県足柄下郡「ホテル花月園」にて行われ、豊島竜王が84手で羽生九段に勝ち、4勝1敗で防衛しました。
※日本将棋連盟WEBページより引用

譜解析結果

開始日時:2020/12/05 09:00
終了日時:2020/12/06 18:25
棋戦:第33期竜王戦七番勝負 第5局
戦型:矢倉
持ち時間:各8時間
消費時間:84▲475△463
場所:神奈川・ホテル花月園
先手:羽生善治九段
後手:豊島将之竜王

局面図

44手目 △8五飛

 1日目、序盤から中盤に差し掛り、封じ手前で43手目▲5八金と玉を固めた局面。評価値は先手+30でここまでは形勢互角。ソフト読み筋は△3四歩打▲同銀(35)△同銀(43)▲同飛(36)△6四角(42)▲3六飛(34)△4二金(52)▲4八金(58)。後手はここで93分の大長考となり、44手目△8五飛と飛車を浮いた。ソフト的にはこの手はあまり評価されず、先手+334先手有利と局面が動いた。この手に対して先手も68分長考して45手目を封じた。

63手目 ▲2三歩成

 封じ手のあたりから先手有利が続いていた。ここは▲2四歩に対して62手目△3七歩成と桂馬を取ってときんをとった局面。ここでも、ソフト評価値は先手+716先手有利でリードが徐々に広がってきておりソフト読み筋は▲6一銀打△2四歩(23)▲2三歩打△5三銀(62)▲3四飛(44)△3六歩打▲4六角(68)△6四歩(63)▲5二銀(61)△同飛(82)▲2二歩成(23)△同金(32)。本譜はここで63手目▲2三歩成。ソフト評価値は後手+364後手有利となり形勢逆転。ABEMAの解説もソフト評価値をみており、視聴者を含めて▲2三歩は指さないことを祈っていたが、第三局と同様羽生ファンから悲鳴が上がったところでした。

79手目 ▲2一飛成

 78手目△5六桂と寄せに来た局面。前図から後手は着実にリードを広げてソフト評価値は後手+1752後手勝勢まで傾いている。ここでソフト読み筋は▲5七角(68)△4三玉(53)▲7五歩(76)△2四歩打▲2六飛(25)△3二玉(43)▲5六飛(26)△4一玉(32)▲3四歩打△4四金(33)▲5三歩打△3二玉(41)▲2二歩打△7八銀打▲5九玉(69)。本譜は79手目▲2一飛成と指し、ソフト評価値は後手+5013と後手必勝形となった。

 このあと数手進んだところで、先頭の図面のとおり84手目△8八銀をみて先手投了となった。投了図以下は次の順。[-Mate:128] ▲同金(79)△同と(87)▲7八桂打△8七金打▲7九銀打△同と(88)▲同角(35)△5八と(48)▲同玉(69)△4八銀打▲4六歩(47)△7八金(87)▲4二金(41)△同銀(51)▲7一角打△4三玉(53)▲4五歩(46)△7九金(78)▲4四角成(71)△同金(33)▲2三龍(21)△3三金打▲4四歩(45)△同玉(43)▲3三龍(23)△同銀(42)▲4五歩打△5三玉(44)▲5二銀成(61)△同玉(53)▲5三歩打△同玉(52)▲4三金打△6二玉(53)▲5二金(43)△同玉(62)。

 羽生九段はタイトル100期獲得をかけて久しぶりのタイトル戦登場だったがあまり良いところなくあっさりと終わってしまった。残念。

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