7月16日(木)に大阪府大阪市「関西将棋会館」で行われた、第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局で藤井聡太七段(17)が渡辺明棋聖に勝ち、3勝1敗で棋聖を奪取しました。17歳11ヵ月での最年少タイトル獲得は30年ぶりの記録更新となります。
※日本将棋連盟WEBページより引用
棋譜解析結果
開始日時:2020/07/16 09:00
終了日時:2020/07/16 19:11
棋戦:第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負 第4局
戦型:矢倉
持ち時間:各4時間
消費時間:110▲239△238
場所:関西将棋会館
先手:渡辺明棋聖
後手:藤井聡太七段
序盤から先手渡辺三冠ががリードを広げて一時は勝勢を築いていたが途中で逆転しそのまま後手藤井七段が勝ち切った。以下ポイントとなる指して(ソフトから見た疑問手)を10億手以上読まして調査。
局面図
59手目▲9五歩
58手目△7三桂の局面。ここまでは先手が良くこの時点で先手+816で先手優勢。ここでソフトの推奨手は▲3四桂なのに対して本譜は▲9五歩。この手によりソフト評価値は先手+197となり互角からやや先手良し。
その後はしばらく評価値は少し上限しながら先手有利で推移。
77手目▲5三桂
76手目△8九歩成の局面。ここまでは先手がやや良い状態が続いておりこの時点で先手+294で先手やや有利。ここでソフトの推奨手は▲7八玉なのに対して本譜は▲5三桂不成。ソフト評価値は後手+112となり互角からやや後手良し。
81手目▲5九飛
80手目△3八銀の局面。先手+224で先手やや有利。ここでソフトの推奨手は▲2八飛なのに対して本譜は▲5九飛。ソフト評価値は後手+702となり後手有利に。この手で完全に逆転。
87手目▲6四桂
86手目△5二歩の局面。後手+980ですでに後手優勢。ここでソフトの推奨手は▲5四桂なのに対して本譜は▲6四桂。ソフト評価値は後手+1590となり後手勝勢に。この手で完全に逆転。
97手目▲5七飛
96手目△4八金の局面。後手+1778と後手勝勢のままだがなんとか先手も耐えている局面。ここでソフトの推奨手は▲5八飛なのに対して本譜は▲5七飛(トップ画像の局面図)。ソフト評価値は一気に後手+4076となり史上最年少タイトルホルダー誕生を決定ずけた一手になったようです。
コメント